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手動チェックでは見落としはなくならない—制作会社が異常検知を自動化して得た結果

「毎週チェックしているのに、リンク切れをクライアントに先に見つけられてしまった」
「複数サイトを保守していると、全ページを丁寧に確認する時間が足りない」
「チェックリストはあるけれど、確認する人によって抜け漏れが出てしまう」

Webサイト保守や運用の現場では、こうした悩みが少なくありません。

私たちも、公開後のWebサイトを週1回、人力でチェックしていました。
月単位では数十時間のコストをかけていたにもかかわらず、それでも見落としはなくなりませんでした。

リンク切れ、画像の読み込みエラー、メタ情報の設定ミス。
「問題なく運用できている」と思っていたサイトにも、公開後に異常が潜んでいることがありました。

この経験から、私たちは手動チェックだけに頼る体制には限界があると考え、自動監視に踏み切りました。

この記事では、なぜ手動チェックでは見落としがなくならないのか、自動化によって何が変わったのか、そしてMONJI+でまもなくリリース予定の「Webサイトの異常検知機能」について紹介します。

なぜこの課題が起きるのか

Webサイトのチェック漏れは、担当者の注意不足だけで起きるものではありません。

むしろ、複数のWebサイトを継続的に保守・運用する現場では、手動チェックそのものに構造的な限界があります。

背景1:複数サイトを人力で確認するには工数がかかりすぎる

Webサイトの公開後チェックでは、確認すべき項目が多くあります。

  • リンク切れ
  • HTTPエラー
  • 画像の読み込みエラー
  • メタ情報の設定ミス
  • 表示崩れ
  • フォームの動作
  • 外部サービス連携の影響
  • 更新後の反映状況

1サイトだけであれば、時間をかけて丁寧に確認できるかもしれません。

しかし、制作会社や運用チームが複数のクライアントサイトを抱えている場合、全ページを毎回細かく確認するのは現実的ではありません。

優先度の高い案件や急ぎの修正対応が入れば、保守中のサイトの確認は後回しになりがちです。

私たちも週1回のサイトチェックを続けていましたが、月単位で数十時間のコストがかかっていました。
それでも、すべての異常を見つけきることはできませんでした。

背景2:週1回のチェックでは、異常発生のタイミングに追いつけない

手動チェックには、タイミングの問題もあります。

たとえば週1回の定期確認をしている場合、チェック直後に異常が発生しても、次の確認日まで気づけません。

その間、ユーザーはリンク切れや表示エラーに遭遇しているかもしれません。
検索エンジンや広告経由で訪問したユーザーが、意図したページにたどり着けない可能性もあります。

サイト更新のたびに起きる軽微なエラーや、外部サービス連携の変化による影響は、気づいたときには時間が経っていることもあります。

つまり、定期的にチェックしていることと、常に問題がない状態を保てていることは別なのです。

背景3:人の目だけで「見落としゼロ」を実現するのは難しい

チェックリストを整備しても、見落としが完全になくなるわけではありません。

確認者が変われば、見落としやすいポイントも変わります。
案件の忙しさやチェック時の集中力によっても、確認品質にはばらつきが出ます。

「今日は確認した」という事実は残っても、「確実に問題がない」とまでは言い切れません。

私たちが自動化に踏み切るきっかけになったのも、クライアントからの指摘でした。
こちらではチェックしていたつもりだったリンク切れを、クライアントが先に発見してしまったのです。

「チェックしていなかったわけではない」としても、クライアントから見れば、問題が残っていたことに変わりはありません。

その経験から、私たちは手動チェックを続けるだけではこの課題は解決しないと判断しました。

解決するためのSTEP

Webサイトの異常検知を自動化する際は、単にツールを入れるだけではなく、チェック体制全体を見直すことが重要です。

ここでは、私たちが手動チェックから自動監視へ切り替える中で整理した3つのSTEPを紹介します。

STEP 1:現状を可視化する

まず行ったのは、現在のチェック体制で何にどれだけ時間がかかっているのかを把握することです。

確認したのは、次のような項目です。

  • 何サイトを定期チェックしているか
  • 1サイトあたりどの範囲を確認しているか
  • チェック頻度はどれくらいか
  • どの項目で見落としが起きやすいか
  • クライアントから指摘された不具合は何か
  • チェック結果や対応履歴がどこに残っているか

この整理によって、手動で確認すべき項目と、自動化できる項目が分かれてきました。

たとえば、リンク切れ、HTTPエラー、画像の読み込みエラー、メタ情報の欠損などは、自動検知との相性がよい項目です。

一方で、デザインの違和感や、ユーザー操作によって発生する不具合は、人の目や実際の操作確認が必要です。

つまり、自動化の目的は「すべての確認をなくすこと」ではありません。
人が確認すべき範囲を絞り込むことです。

STEP 2:月次運用として記録・一覧化する

次に重要なのは、検知した異常を記録し、一覧で振り返れる状態にすることです。

自動監視を始めたとき、私たちがまず驚いたのは検知件数でした。

1サイトあたり、公開後に5〜10件の異常が検知されていたのです。

内容としては、リンク切れ、画像の読み込みエラー、メタ情報の設定ミスなどでした。

もちろん、すべてが重大な不具合だったわけではありません。
しかし、「問題ない状態で運用できている」という私たちの認識と、実際の状態にはズレがありました。

このとき大切なのは、検知件数だけを見るのではなく、何がどのページで起きているのかを記録することです。

  • どのページで異常が起きたか
  • どの種類の異常が多いか
  • いつ検知されたか
  • 誰が対応したか
  • 修正完了までどれくらいかかったか
  • 同じ異常が再発していないか

このように記録を残すことで、単なるエラー対応ではなく、運用品質の改善につなげやすくなります。

MONJI+でまもなくリリース予定の「Webサイトの異常検知機能」では、入力したURLのドメイン配下を自動クロールし、エラー、リンク切れ、SEO設定などの異常をページ単位で一覧表示できるようにする予定です。

検出結果をそのまま修正依頼に変換でき、定期実行や通知設定によって継続的なサイト監視も可能になります。

STEP 3:数カ月分の実績をもとに修正・再発防止までつなげる

自動監視を導入して分かったのは、異常を検知するだけでは十分ではないということです。

本当に重要なのは、検知してからどう動くかです。

以前は、異常を検知しても、修正依頼を別のツールで作り直す必要がありました。
検知ツール、修正依頼ツール、ナレッジ管理ツールがバラバラだったため、検知から対応完了まで情報が途切れやすかったのです。

私たちが目指しているのは、次のような流れです。

  1. 異常を検知する
  2. その場で修正依頼を作成する
  3. 同じ不具合が起きないようにWikiにナレッジを蓄積する
  4. 修正後の改善結果をGoogle Analyticsで確認する

このサイクルを、情報を分断せずに回せる環境があれば、Webサイト保守の品質は大きく変わります。

MONJI+では、修正依頼、履歴、Wiki、Google Analytics連携などを通じて、Webサイト運用に関わる情報をひとつにつなぐことを目指しています。

異常検知機能も、この一気通貫の運用サイクルの一部として開発を進めています。

実際に起きた変化

自動監視を導入してから、人の目が必要な項目以外の不具合見落としは、ほぼゼロになりました。

リンク切れやHTTPエラー、メタ情報の欠損といった項目は、システムが継続的に監視してくれます。

以前は週1回の確認でしか気づけなかった問題も、発生後すぐに検知できるようになりました。

この変化によって、私たちのチェック体制は大きく変わりました。

  • 人が全ページを毎回確認する負担が減った
  • 見落としやすい機械的なエラーを早く発見できるようになった
  • クライアントから指摘される前に対応しやすくなった
  • チェック作業を「探す作業」から「判断する作業」に変えられた
  • 修正や再発防止のための記録を残しやすくなった

自動化によって、人の役割がなくなったわけではありません。

むしろ、人が本当に見るべき部分に集中できるようになりました。

注意点・限界

Webサイトの異常検知を自動化しても、すべての問題が検知できるわけではありません。

私たちの経験では、リンク切れ、HTTPエラー、画像の読み込みエラー、メタ情報の欠損などは自動検知しやすい項目です。

一方で、次のような項目は、今でも人の確認が必要です。

  • デザイン崩れ
  • ユーザー操作によって発生する不具合
  • フォームの動作確認
  • 特定のブラウザやデバイスでの表示崩れ
  • 文脈上の違和感
  • ブランド表現としての適切さ

そのため、自動化を「人の確認をゼロにするもの」と考えると、期待とのズレが生まれます。

自動化は、人が確認すべき範囲を絞り込むためのものです。

機械的に検知できる異常はシステムに任せ、人は判断が必要な項目に集中する。
この役割分担ができると、チェック体制全体がシンプルになります。

また、アラートが多すぎると、かえって確認が追いつかなくなる可能性もあります。
そのため、検知項目や通知設定を現場に合わせて調整することも重要です。

現場から生まれたWebサイト運用支援プラットフォーム【MONJI+】

私たちが現場で感じてきた課題を解決するために生まれたのが、Webサイト運用支援プラットフォームMONJI+です。

MONJI+は、Webサイト運用に携わる人をひとつのチームとしてつなぎ、制作・公開・運用・改善のあらゆるフェーズを横断して支援するプラットフォームです。

私たちは、最初から完成されたプロダクトをつくることを目指してきたわけではありません。

本当に向き合うべき課題は、Webサイト運用の現場にあります。
だからこそ、現場のリアルな声と向き合いながら、小さな違和感を解消するアップデートを重ねてきました。

まもなくリリース予定のWebサイト異常検知機能も、ユーザーの方々からいただいた次のような声から生まれました。

  • 手動チェックの工数を減らしたい
  • 見落としをなくしたい
  • リンク切れやエラーを早く見つけたい
  • 検知後の修正依頼まで一気通貫で進めたい
  • 同じ不具合を繰り返さないようにしたい

MONJI+の異常検知機能では、入力したURLのドメイン配下を自動クロールし、エラー、リンク切れ、SEO設定などの異常をページ単位で一覧表示する予定です。

さらに、検出結果をそのまま修正依頼に変換できるようにし、定期実行や通知設定によって継続的なサイト監視にも対応していきます。

Webサイト運用の現場で働く人が、誇りを持って「この仕事が好きだ」と言える世界。
その実現に向けて、MONJI+は現場の声をもとに進化を続けていきます。

まとめ

手動チェックを続けていても、Webサイトの見落としを完全になくすことは簡単ではありません。

私たちも週1回のサイトチェックを人力で行い、月単位で数十時間のコストをかけていました。
それでも、公開後のサイトには1サイトあたり5〜10件の異常が検知されました。

手動チェックには、工数、タイミング、確認品質のばらつきという構造的な限界があります。

自動監視を導入したことで、人の目が必要な項目以外の不具合見落としはほぼゼロになりました。
一方で、デザイン崩れやユーザー操作による不具合など、人の確認が必要な領域は残っています。

だからこそ、自動化は「人の確認をなくすもの」ではなく、「人が確認すべき範囲を絞り込むもの」として考えることが重要です。

そして、異常検知で本当に大切なのは、検知した後の動きです。

  • 異常を検知する
  • 修正依頼を作成する
  • Wikiにナレッジを蓄積する
  • Google Analyticsで改善結果を確認する

このサイクルを情報が分断されない状態で回せることが、継続的なWebサイト運用品質の向上につながります。

MONJI+では、この一気通貫の流れを実現する「Webサイトの異常検知機能」をまもなくリリース予定です。

現場でどんな異常を検知してほしいか、検知後にどんな動きができると助かるか。
ぜひ、あなたの現場の声をお聞かせください。

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