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2026.06.09
Web運用

「検索流入が減っているのに、何を直せばいいか分からない」——AI検索時代に見直したWebサイト運用の手順

「検索流入が少しずつ減っているのですが、何から見直せばいいのでしょうか」

最近、Webサイト運用の現場でこうした声を聞くことが増えました。

記事の内容を大きく変えたわけではない。
検索順位が急落したわけでもない。
それなのに、検索からサイトに来る人がじわじわ減っている。

私たち自身も、自社サイトとクライアントサイトの両方で、同じ変化を見ていました。

最初は「たまたま落ちた月かもしれない」と考えていました。ところが、数カ月見続けても戻らない。そこでようやく、検索からサイトへ流入する前提そのものが変わってきているのではないか、と考えるようになりました。

この記事では、検索流入を一気に取り戻す裏ワザではなく、私たちがWebサイト運用の現場で見直した手順を整理します。

ポイントは、流入の「量」だけを追うのではなく、AIや読者がたどり着いたときに、ページが壊れていない状態を保つことです。


なぜこの課題が起きるのか

検索流入が減っているとき、まず考えたくなるのは「記事を増やす」「順位を上げる」「キーワードを取り直す」といった施策です。

もちろん、それらが必要な場面もあります。
ただ、今の検索環境では、それだけでは説明できない変化が起きています。

背景1:検索が「答えて終わり」になってきた

検索の世界では、検索しても答えがその場に表示され、どのサイトにも移動しない「ゼロクリック」が増えています。

元記事で整理した範囲では、Google検索のうちおよそ6割が、どのサイトにも移動せずに終わっているという数字が出ています。AIによる要約が表示されるクエリでは、サイトへのクリックがおよそ38%減ったという実験結果もあります。

媒体全体で見ても、検索からの流入は2025年11月までの1年でおよそ33%落ちたという集計が出ています。

つまり、検索で見つけてもらえても、以前のように必ずサイトまで来てもらえるとは限らない状況になっています。

一方で、AIの回答に引用されたページは、クリック率がおよそ35%高いという報告もあります。

「検索流入は減る」
「でも、引用されるページには新しい接点が生まれる」

この2つが同時に起きているのが、今の検索環境だと私たちは捉えています。

背景2:記事を増やすだけでは、公開後の管理が追いつかない

検索流入が落ち始めた頃、私たちはまず記事数を増やそうとしました。

公開ペースを上げ、半年で記事数をおよそ1.5倍に増やした時期があります。入り口を増やせば、流入も戻るのではないかと考えていたからです。

しかし、流入は戻りませんでした。
それどころか、別の問題が見えてきました。

公開ペースを上げたぶん、一本あたりの確認が薄くなり、公開後の見直しが追いつかなくなっていたのです。

実際に、次のような状態が起きていました。

  • 半年前に公開した事例ページで、参照していた外部ページが移転し、リンクが切れていた
  • 別の記事では、差し込んだ画像が表示されなくなっていた
  • 古い料金やキャンペーンの記述が、新しい記述と並んで残っていた

AIがそのページを回答の根拠として参照したとしても、たどり着いた先が壊れていたり、情報が古かったりすれば、信頼を損ねてしまいます。

検索流入を増やす前に、すでに公開しているページが「引用されてもよい状態」になっているかを確認する必要がありました。


解決するためのSTEP

ここからは、私たちが実際に見直したWebサイト運用の手順を紹介します。

大きく変えたのは、流入数だけを追う運用から、公開後のページ状態を定期的に見る運用へ移したことです。

STEP 1:現状を可視化する

まず行ったのは、主要ページの状態を可視化することです。

対象にしたのは、記事、事例ページ、サービス説明ページなど、AIや読者に引用・参照される可能性が高いページです。

以前は、公開前の確認には力を入れていました。
しかし、公開後にリンクが切れていないか、画像が表示されているか、スマートフォンで崩れていないかまでは、継続的に見られていませんでした。

そこで、MONJI+の「Webサイト異常検知&改善機能」を使い、主要ページを定期的に自動巡回するようにしました。

確認する項目は、たとえば次のようなものです。

  • リンク切れ
  • 画像の読み込み失敗
  • title・descriptionなどSEO設定の漏れ
  • 計測タグの未設置
  • PCとスマートフォンでの表示崩れ

特に見落としやすかったのは、スマートフォン側の不具合でした。

PCでは問題なく見えていても、スマートフォンでは画像やリンクが崩れているページがありました。私たちも日常の確認がPC基準になりがちだったため、気づけていなかったのです。

最初の一巡では、主要ページだけで二桁の不具合が見つかりました。

STEP 2:月次運用として記録・一覧化する

次に行ったのは、検知した不具合をその場限りで終わらせず、運用の中に組み込むことです。

検知された内容は、修正依頼として起票します。
そして、対応した内容はWikiに残します。

たとえば、次のような情報を記録します。

  • どのページで不具合が見つかったか
  • 何月に、何を修正したか
  • 同じ抜けを防ぐために、次回どこを見るべきか

これを残しておくことで、「前にも同じようなリンク切れがあった」「この種類のページではスマートフォン表示を見落としやすい」といった傾向が見えるようになります。

私たちは、主要ページの確認を週に一度の巡回として回すようにしました。

その結果、公開済みページの壊れを「数カ月後に偶然見つける」ことはほとんどなくなりました。気づいて直すまでの間隔が、数カ月単位から一週間単位に縮まったことは、はっきりした変化でした。

STEP 3:数カ月分の実績をもとに交渉・提案する

検索流入が構造的に減っている局面では、Googleアナリティクスの全体流入だけを見ても、次の打ち手につながりにくいと感じました。

流入が減った理由が、自分たちの運用にあるのか。
それとも、検索側の変化にあるのか。
この切り分けが難しいからです。

そこで、MONJI+のGoogleアナリティクス連携を使い、主要ページごとに「対応の前後で何が動いたか」を見るようにしました。

見る対象を、全体の検索流入量から、次のようなものに寄せました。

  • 異常を直したページで、滞在や遷移に変化があったか
  • 主要ページが、引用されても問題ない状態を保てているか
  • 同じ不具合が繰り返されていないか
  • 修正前後の変化を説明できる状態になっているか

クライアントへの説明も変えました。

以前は「検索からの流入を増やします」と伝えていました。
しかし、検索の入り口そのものが変わっている中で、総量を約束するのは誠実ではないと感じるようになりました。

今は、次のように伝えることが増えています。

「順位を上げます」ではなく、
「たどり着いたときに、ページが壊れていない状態を保ち続けます」

一見、控えめな説明に聞こえるかもしれません。
ただ、実際には「何をやってくれるのか具体的で分かりやすい」と受け止めてもらえることが多くありました。


実際に起きた変化

運用を変えたことで、検索流入がすぐに大きく戻ったわけではありません。

ただ、現場で見える景色は変わりました。

以前は、検索流入の前月比を見て、一喜一憂していました。
今は、主要ページの状態を確認し、壊れている箇所を直し、その対応履歴を残す運用に変わっています。

特に大きかったのは、公開後の不具合に気づくまでの時間が短くなったことです。

リンク切れや画像切れ、スマートフォン表示の崩れを、数カ月後に偶然見つけるのではなく、週次の巡回で拾えるようになりました。

また、クライアントへの説明も、より具体的になりました。

「検索流入を増やします」だけでは、検索環境が変わったときに説明が難しくなります。
一方で、「主要ページを定期的に確認し、リンク切れ・画像切れ・SEO設定や計測タグの漏れを検知し、修正履歴を残します」と伝えると、運用の中身が見えやすくなります。

検索の変化を止めることはできません。
それでも、自分たちが管理できる範囲を明確にし、改善の履歴を残せるようになったことは、運用上の大きな前進でした。


注意点・限界

この運用にも、できることとできないことがあります。

まず、AIが自社サイトを必ず引用してくれるわけではありません。
AIが回答の中で自社をどう紹介するか、引用するかどうかは、私たちにはコントロールできません。

また、この運用は検索順位の上昇を保証するものでもありません。
ゼロクリックやAI要約の増加といった、検索環境そのものの変化を止めることもできません。

私たちが整えられるのは、自分たちのサイト側の状態までです。

ただし、AIや読者がたどり着いたときに、ページが壊れていないこと。
古い情報や切れたリンクを放置しないこと。
主要ページを継続的に見直し、対応履歴を残すこと。

この範囲であれば、運用の中で改善できます。

AI検索時代のSEOでは、「どうすれば必ず引用されるか」だけを考えるよりも、「引用されても問題ないページ状態を保てているか」を見直すことが、現場で取り組みやすい第一歩だと考えています。


現場から生まれたWebサイト運用支援プラットフォーム【MONJI+】

ここまで紹介してきたようなWebサイト運用の課題は、特別なチームだけに起きるものではありません。

公開後の確認が追いつかない。
PCでは見えているのに、スマートフォンで崩れている。
リンク切れや画像切れに、数カ月後まで気づけない。
クライアントに運用内容を説明するとき、何を継続的に見ているのかを示しづらい。

こうした現場の課題を解決するために生まれたのが、Web運用プラットフォームMONJI+です。

MONJI+は、Webサイト運用に携わる「人」を1つの「チーム」にまとめ、Webサイト運用のあらゆるフェーズを横断して、課題を解決するプラットフォームです。

私たちは、最初から“完成されたプロダクト”を開発することを目指していません。

本当に向き合うべき課題はWebサイト運用の現場にあり、だからこそ私たちは、現場のリアルな声と向き合い続けてきました。

一つひとつの声を受け止めながら、小さな違和感を解消するアップデートを重ね、現場の課題から新たな機能も生まれてきました。

そうした積み重ねを経て、MONJI+は世界77ヶ国のユーザーさまに支えられる存在となりました。

▼MONJI+について、詳しくはこちらをご覧ください
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Webサイト運用の現場で働く人が、誇りを持って「この仕事が好きだ」と言える世界。

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まとめ

検索流入が減っているとき、まず記事数を増やしたくなることがあります。私たちも実際に、半年で記事数をおよそ1.5倍に増やしました。

しかし、それだけでは流入は戻らず、むしろ公開後の確認が薄くなり、リンク切れ・画像の不具合・古い記述が残ったページが増えていました。

そこで私たちは、流入の「量」だけを見る運用から、公開後のページの「状態」を見る運用へ切り替えました。

主要ページを週次で巡回し、PC・スマートフォン両方で、リンク切れ、画像切れ、SEO設定や計測タグの漏れを確認する。検知した内容は修正依頼として起票し、対応履歴はWikiに残す。Googleアナリティクス連携では、全体流入だけでなく、主要ページごとの対応前後の変化を見る。

AIが何を答えるか、どのページを引用するかは、私たちには決められません。
それでも、AIや読者がたどり着いたときに、ページが壊れていない状態を保つことはできます。

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